素材:針金、布
@IAMAS2022(Gifu, Japan)
「鹿」は森の中に置いた針金のオブジェが、人間以外の他者や自然と出会い、つながり、彼らと共にどのような世界を森の中に創造していくのかを試みた。針金と布で鹿の形のオブジェを作り、森の中に設置し、赤外線監視カメラで森の中の鹿を3ヶ月間記録した。
山の生きものたちと共生する集落の人たちは、自然と自分と幾つもの関係をもち、さまざまな感情を抱きながら生きている。フィールドワークにより、彼らの鹿に対する多様な語りを聴きながら、マルチスピーシーズ人類学の視点をもとに、山の人たちと生きものたちが織りなす世界を見つめた。
「森に作品を共同制作してもらいたい」と思い、森の中に置いた針金の鹿が、森で過ごす3カ月の間に野生動物がたくさん訪れ、昼夜の変化や季節の移り変わりによって森と親密になり、次第に「私のもの」から「自立した個体」へ変化していった。
IAMAS2022の展示では、ギャラリーの白い什器に移動し、ネットで囲い、照明を当てていた。ギャラリーでは、私の鹿は神聖であるが自由ではなく、遠く離れていて触れることができない存在であった。
弊社ではCookieを使用してWebサイトのトラフィックを分析し、Webサイトでのお客様の体験を最適化しています。弊社によるCookieの使用に同意されると、お客様のデータは他のすべてのユーザーデータと共に集計されます。